- Title ：
- Impact of New York Heart Association Functional Class on Outcomes After Transcatheter Aortic Valve Implantation
- 無症候性重症ASにおけるTAVI成績
- About ：
- 2021年時点の欧米ガイドラインにおいてTAVIは症候性重症ASにのみ適応があり、無症候性重症ASでの介入はSAVRのみが推奨されている。一方で、本邦のガイドラインでは無症候性重症ASであっても各種因子を考慮しTAVIを選択することが認められているが、無症候性重症ASにおけるTAVI後の短期ならびに長期予後について、これまで文献的に報告されたものはない。我々はTAVI時の症状をNYHA1～４の4群に分け、背景ならびに予後を比較した。TAVI時にNYHA4の患者は高齢で合併疾患を多く有しており、STS scoreも高値であった。NYHAクラスが上がるにつれて、LVEFは低下し左室径は拡大し、MR/TR、肺高血圧の頻度は上昇した。TAVI後30日死亡率はNYHA4群で有意に高かった。経大腿動脈アプローチで施行されたTAVI症例において、NYHA1群の30日死亡率は1.3％と良好であった（NYHA１群：1.3％、NYHA2群：1.2％、NYHA3群：1.0％、NYHA4群：7.6％、p<0.001）。追跡期間中央値約2年において、背景を補正してもNYHA4群、NYHA３群はNYHA1群と比べて有意に死亡率と心不全入院率が高かった。無症候性重症ASにおけるTAVI後の予後を明らかにした文献であり、今後の医療の発展に寄与するものと考えられる。
- Author ：
- Taniguchi T, Shirai S, Ando K, Arai Y, Soga Y, Hayashi M, Isotani A, Tada N, Watanabe Y, Naganuma T, Yamanaka F, Yamawaki M, Mizutani K, Tabata M, Ueno H, Kuwabara K, Takagi K, Yashima F, Yamamoto M, Hayashida K; OCEAN-TAVI Investigators. Impact of New York Heart Association functional class on outcomes after transcatheter aortic valve implantation. Cardiovasc Revasc Med. 2021 Jul 24:S1553-8389(21)00550-9. doi: 10.1016/j.carrev.2021.07.022.