- Title ：
- Transcatheter aortic valve replacement with Evolut R versus Sapien 3 in Japanese patients with a small aortic annulus: The OCEAN-TAVI registry
- 狭小大動脈弁輪を有する患者に対するTAVRにおけるEvolut RとSapien 3の治療成績の比較検討
- About ：
- 狭小大動脈弁輪(平均大動脈弁輪径≦23mm)を有する日本人患者に対するTAVRにおけるEvolut RとSapien 3の有効性、安全性、術後の血行動態について直接比較検討した。 OCEAN-TAVIレジストリに登録された2,167例のうち、狭小大動脈弁輪を有し、かつ第3世代TAVR用人工弁を使用された576例を対象とした。傾向スコアマッチングを用いて患者背景が揃えられたEvolut R群69例とSapien 3群69例について解析を行った。 コホート全体での手技成功率は92.0％と高く、両デバイス間に有意差はなかった(Evolut R: 92.1% vs. Sapien 3: 92.0%, p = 0.96)。 TAVR施行から1年後の血行動態を比較すると、Evolut R群ではSapien 3群に比べ、より低い平均大動脈圧較差とより大きな有効弁口面積指数(有効弁口面性/体表面積)を維持することができていた(平均大動脈圧較差: 9.0 [6.0-11.9] vs. 12.0 [9.9-16.3] mmHg, p < 0.001; 有効弁口面積指数: 1.20 [1.01-1.46] vs. 1.08 [0.90-1.28] cm2/m2, p < 0.001)。一方、人工臓器患者不適合および術後大動脈弁逆流の発生率については、両デバイス間に有意差は認められなかった。また、術後1年の全死亡率についても、両デバイス間で有意な差は認められなかった(p = 0.81)。 以上より、狭小大動脈弁輪および小さな体表面積を有する大動脈弁狭窄症患者に対するTAVRにおいて、Evolut RはSapien 3と比べてより優れた血行動態をTAVR施行から1年後まで維持することができていたが、全死亡率については両デバイス間で同等であることが分かった。
- Author ：
- Hase H, Yoshijima N, Yanagisawa R, Tanaka M, Tsuruta H, Shimizu H, Fukuda K, Naganuma T, Mizutani K, Yamawaki M, Tada N, Yamanaka F, Shirai S, Tabata M, Ueno H, Takagi K, Watanabe Y, Yamamoto M, Hayashida K, OCEAN-TAVI Investigators. Catheter Cardiovasc Interv. 2021 May 1;97(6):E875-E886.
