構造的心疾患(SHD)カテーテル治療の多施設レジストリーグループ『OCEAN-SHD研究会』
Optimized CathEter vAlvular iNtervention Structual Heart Disease

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Title
Risk stratification using lean body mass in patients undergoing transcatheter aortic valve replacement
除脂肪体重がTAVI後の予後に与える影響
About
これまでにBMIは予後と相関することが報告されているが、年齢・性別・人種でBMIと予後の関係性が異なる事も報告されている。高齢者においてはBMIではなく骨格筋量が予後と関連することが報告されているがTAVI患者における骨格筋量と予後の関連についてはいまだ報告がない。除脂肪体重(Lean body mass index; LBMI)は全体重から脂肪量を引いたもので主に筋肉や骨格の量を反映するsurrogate markerとされており、今回このLBMIとTAVI後の死亡発生率について検討を行った。OCEAN-TAVIレジストリーの1613例を用いて、入院時の身長・体重からLBMIを計算し、中央値で2群に区分した。結果、LBMIの高い群(=筋肉・骨量が多い群)でLBMIの引く患者に比較して有意に死亡率は低く、これは男性・女性ともに同じ傾向であった。一方で、同じ患者群をBMIで低体重(BMI <20)とそうでない群に分けたときに女性ではBMIと死亡の関連性が認めらなかった。多変量解析でも、LBMIは男女ともに独立した予後規定因子であるのに対して、BMIは女性では予後予測因子とはならなかった。本研究より、BMIよりも筋肉や骨格量を考慮した指標によるリスク層別化がTAVI患者においてより有用である可能性が示せた。
Author
Hioki H, Watanabe Y, Kozuma K, Yamamoto M, Naganuma T, Takagi K, Araki M, Tada N, Yamanaka F, Shirai S, Higashimori A, Mizutani K, Tabata M, Takagi K, Ueno H, Hayashida K. Risk stratification using lean body mass in patients undergoing transcatheter aortic valve replacement. Catheterization and Cardiovascular Intervention 2018;92:1365-1373.
日置紘文 Dr.