Title :
DOAC Score for Predicting Clinical Outcomes After Left Atrial Appendage Closure
経皮的左心耳閉鎖術後の臨床転帰予測におけるDOACスコアの有用性
About :
本研究は、経皮的左心耳閉鎖術(LAAC)を受けた非弁膜症性心房細動(NVAF)患者におけるDOACスコアの予後予測価値を評価し、従来の予測スコアであるHAS-BLEDスコアと比較しました。LAACを受けた1,464名の患者を対象に、DOACスコア10を基準にし、出血リスク高値群(HBR)と低値群(LBR)に分類して解析した結果、HBR群では術中輸血が多く認められましたが、手技の成功率に差はありませんでした。また、HBR群ではLBR群と比べて、術後3か月以降の抗凝固薬の中止率が高く、抗血小板剤単剤療法(SAPT)の使用率も高いにもかかわらず出血イベントがより多く発生していました。
DOACスコアは、死亡・脳卒中・出血を含む複合転帰の有効な予測因子であり、LAAC術後においては、HAS-BLEDスコアよりも包括的に臨床アウトカムを評価できることが示されました。さらに、本研究のサブ解析では、DOACスコアはビタミンK拮抗薬(VKA)内服患者に対するリスクスコアであるHAS-BLEDスコアよりも、VKA内服患者において術後のイベント発生をより正確に反映する傾向が認められ、幅広い抗凝固療法患者への応用可能性が示唆されました。この結果は、個々のリスクプロファイルに応じた術後薬物治療の最適化や、より安全で効果的な治療戦略の決定に役立つ可能性があります。
ただし、本研究は観察研究であり、追跡期間は1年に限られたため、長期的な予測精度や因果関係の評価には制限があります。さらに、DOACスコアはDOAC服用患者向けに検証されたものであり、出血リスクが高いLAAC患者に特化したリスクスコアとしてはさらなる検証が必要です。
本研究は、LAACを受けるNVAF患者のリスク層別化と薬物療法の個別化の実現に向けた重要な知見を提供しており、DOACスコアは日常臨床における治療方針決定の補助ツールとして大きな可能性を示しています。
Author :
Masahiko Asami, Yu Horiuchi, Jun Tanaka, Daiki Yoshiura, Masanori Taniwaki, Kota Komiyama, Hitomi Yuzawa, Kengo Tanabe, Mitsuru Sago, Shuhei Tanaka, Ryuki Chatani, Toru Naganuma, Yohei Ohno, Tomoyuki Tani, Hideharu Okamatsu, Kazuki Mizutani, Yusuke Watanabe, Masaki Izumo, Mike Saji, Shingo Mizuno, Daisuke Hachinohe, Hiroshi Ueno, Shunsuke Kubo, Shinichi Shirai, Masaki Nakashima, Masanori Yamamoto, Kentaro Hayashida; OCEAN-LAAC investigators
CJC Open
. 2025 Jan 17;7(4):420-428. doi: 10.1016/j.cjco.2025.01.009. eCollection 2025 Apr.




